ご訪問いただき有難うございます。どうぞ、ごゆっくりとご覧下さい。

Powered by Six Apart
Member since 10/2011

カテゴリ「1日1題 夏の植物」の94件の記事 Feed

2014年8月31日 (日)

山の妖精 ~ オコジョ

★御嶽山で出会った山の妖精 ~ オコジョ

 オコジョは、ネコ目イタチ科イタチ属の動物で、国(環境省)のRDBでは「準絶滅危惧種」、長野県では「天然記念物」に、指定されている希少な動物です。北海道にはエゾ(蝦夷)オコジョも生息していますので、本州(青森県から中部地方)で見られるオコジョは、正しくは ホンドオコジョ(本土白鼬) と呼ばれます。オコジョの漢字がわからなかったのですが、広辞苑に「白鼬」と載っているそうですので、それに従いました。山鼬(ヤマイタチ)と云うのは、オコジョの別名です。

Okojo02

 御嶽山からの下山中、右足を少し痛めて、樹林帯の岩場で一人休んでいたら、オコジョが顔を出してくれました。オコジョに出会ったのは40年近い、昔のことで、北アルプスの雲ノ平(くものだいら)を縦走していたとき以来のことです。滅多に見られない可愛い珍客に、あわててカメラを取り出しました。

続きを読む »

2014年8月30日 (土)

マツムシソウ、フシグロセンノウ、クガイソウ、ナツズイセン

★マツムシソウ(松虫草)

 日本の固有種で、全国の高原や山地の草むらに生息しています。名前の由来は、マツムシが鳴く頃に咲くという説や、花の終わったあとの坊主頭のような姿が、仏具の伏鉦(ふせがね=俗称:松虫鉦)に似ているという説などがあります。

Matumusi01
 開花時期は8-10月。花は頭上花で、中心部は筒状花、周辺部は舌状花のように見えます。しかも舌状花の部分は、2唇形の花びらとなっていて、上唇は2裂、下唇は3裂していると云う、大変凝った構造となっています。

続きを読む »

2014年8月29日 (金)

ヤナギラン、キバナヤマオダマキ、ヨツバヒヨドリ

 御嶽山登山の帰りに、山麓の長野県木曽郡王滝村の林道で見られた幾つかの花です。

★ヤナギラン(柳蘭)

 本州や北海道の亜高山や山地の草地や礫地に分布する、アカバナ科ヤナギラン属の多年草です。

Yanagiran01
 茎先に総状花序を出し、花径3-4cmの紅紫色の花をたくさんつけます。8本のオシベだけの花が先に咲いて、そのあとメシベが咲く雄性先熟の花です。メシベの柱頭は4つに裂けます。花は茎の下のほうから順に咲き上がります。

続きを読む »

2014年8月28日 (木)

オオシラビソ・実、ハイマツ・実、ミヤマハンノキ・実

★オオシラビソ(大白檜曽) 実

Oosirabiso01
 マツ科モミ属の常緑針葉樹で日本の特産種です。アオモリトドマツ(青森椴松) とも呼ばれます。登山者にはお馴染みの樹木ですが、登山をされなくても皆様よくご存知です。それは樹氷の木だからです。冬に樹氷が出来るのは、殆どこの木です。ただ、オオシラビソでしか樹氷は出来ないわけではありませんが、亜高山帯に生え、枝葉が密で耐寒性の強い常緑の針葉樹、という条件に合うものとしては、このオオシラビソに勝るものはないのです。

続きを読む »

2014年8月27日 (水)

シラタマノキ、クロマメノキ、ミヤマゼンコ

★シラタマノキ(白玉の木)

 中部以北の亜高山帯以上の草地等、比較的乾燥した場所に生える、高さは30cm程度のツツジ科の常緑小低木です。花のあと、萼が肥大して果実を覆い、白い玉状になることからシラタマノキの名があります。

Siratama01
 丁度花期を迎えていて、5mm程度のドウダンツツジのような釣鐘型の花を付けていました。花びら状の萼片が成長し、覆いかぶさり、実をつつむことで、9月頃には白い実が出来ます。

続きを読む »

2014年8月25日 (月)

オンタデ、コバノイチヤクソウ、コイワカガミ・実

★オンタデ(御蓼)

 御嶽山で最初に発見されたのが名前の由来で、御嶽山を代表する高山植物です。タデ科オンタデ属の多年草で、中部地方以北、北海道までの亜高山・高山に生息する、日本固有種です。風衝地、砂礫地、岩礫地、火山の荒地などの他の生物が生育しにくい場所に真っ先に生育し始めるパイオニア植物で、ここ御嶽山でも、王滝山頂から剣が峰までの高地ガレ場で、他の植物が殆ど姿を消してしまった環境下で、このオンタデだけが逞しく生息していました。

Ontade01
 雌雄異株で、雌株のそう果は紅色になり美しく、花よりも綺麗で、よく目立ちます。

続きを読む »

2014年8月24日 (日)

ミヤマホツツジ、モミジカラマツ、イワツメクサ

★ミヤマホツツジ(深山穂躑躅)

 分布は中部地方以北、北海道までですが、中国地方の蒜山や大山でも見られるそうです。 ツツジ科ホツツジ属の落葉小低木で、低山に生えるホツツジに対し、亜高山の林縁や、高山の岩場などに自生する、日本固有種です。

Miyamahotu01
 御嶽山で見かけた場所は1箇所だけで、下手をすれば見逃すところでした。とりあえず写真に収めたものの正体がわからず、帰宅後調べてミヤマホツツジと分かりました。花弁の色はやや赤みを帯びた緑白色で、開花すると花冠が3裂して反り返るので、花弁が3枚あるように見えます。メシベが弓状に象の鼻のように曲がっているのが特徴です。普通のホツツジのメシベは、長くほぼまっすぐに伸びますが、その普通のホツツジだって、今までに一度しか出会ったことがなく、全く記憶に残っていませんでした。

続きを読む »

2014年8月23日 (土)

イワギキョウ、オヤマリンドウ、シナノオトギリ

★イワギキョウ(岩桔梗)

 中部地方から北海道までの高山の、砂礫地や草地に自生します。よく似た種に、私は見たことがないのですが、チシマギキョウ(千島桔梗)があるそうです。千島列島の花と思ったのですが、御嶽山でも見られるそうです。今回は残念ながら出会うことは出来ませんでしたが、図鑑等によれば、チシマギキョウは花冠の内側に毛が生えているが、本種には毛が生えていないとあり、見分けはそんなに難しくないようです。

Iwagikyou01
 茎先に青紫色の釣鐘状の花を1輪斜め上向きにつけます。萼片は5枚、オシベは5本、メシベは1本で、花柱の先は3つに裂けています。

続きを読む »

2014年8月22日 (金)

ヤマハハコ、タイアザミ、ミヤマダイコンソウ

★ヤマハハコ(山母子)

 ヤマハハコは本州の石川県・長野県以北から北海道に分布する、山地の路傍や草原に生育する多年草で、名前はハハコグサ(母子草)に似て、山に生えるところからきています。

Yamahaha01
 枝の先に沢山の花(頭花)をつけます。 白い花弁に見える部分は総苞片です。ヤマハハコは雌花だけが結実しますが、ハハコグサは、両性花も雌花も(両方とも)結実することから、ヤマハハコ属とハハコグサ属に分けられているそうです。

続きを読む »

2014年8月21日 (木)

ゴゼンタチバナ、ミヤマアキノキリンソウ

★ゴゼンタチバナ(御前橘)

 今回の登山で一番見たかったのがこの花です。とにかく名前がいいです。白山の主峰・御前峰(ごぜんがみね)で最初に発見されたのでゴゼン、花のあとに出来る赤い実をカラタチバナに例えて、ゴゼンタチバナと命名されました。北海道から本州・四国の高山帯に分布する常緑の多年草で、四国が南限となっています。

Gozentati01
 花期は6–8月。花は4枚の白い総苞に囲まれ、同じミズキ科のハナミズキやヤマボウシに似ています。

続きを読む »

2014年8月20日 (水)

ヨツバシオガマ、セリバシオガマ

 10年前の富士山登山以来、久しぶりの3000m級の、御嶽山登山でしたが、すっかり身も心も晴れやかな気分になって戻ってくることが出来ました。登山中に出会った、あるいは目を凝らして探してみた高山植物たちを、しばらくの間、順不同で取り上げてみたいと思います。

★ヨツバシオガマ(四葉塩竈、四葉塩釜)

 日本の固有種です。北海道から本州の中部地方にかけて分布し、亜高山・高山の、やや湿り気のある草地や砂礫地に生息する多年草です。

Yotubasio01
 茎先に総状花序を出し、紅紫色の花を通常4つずつ数段に輪生します。 花冠は唇形、上唇は兜状で、先は鳥の嘴のように曲がって尖っています。横から見ると、まるで鳥の横顔です。下唇は3つに裂けます。

続きを読む »

2014年8月13日 (水)

クルマバナ

 昨日のヤマトウバナに続いて、同じシソ科トウバナ属の クルマバナ(車花) です。山野の日当たりの良い草地に生え 草丈20-50cmほどの多年草です。 軸に車がついているように、可愛い花が四角い茎の周りを取り囲んで咲いていることから名付けられました。萼が紅紫色を帯びることと、他のトウバナ類より花が大きめであることなどが見分けのポイントです。

081301_kurumabana
 花は淡赤紫色の唇形で長さ約8mm、茎の上部の葉脇や頂部に数段にわたって輪生して咲きます。萼は紅紫色を帯びることが多く 先の鋭く尖がった長い開出毛が生えています。

続きを読む »

2014年8月12日 (火)

ヤマトウバナ

 ヤマトウバナ(山塔花)。シソ科トウバナ属の多年草です。トウバナの仲間は、いずれも良く似ていて、一目では判別しにくくて、苦手な部類です。ただ、多くのトウバナ類が淡紅色の花を咲かせるのに対して、ヤマトウバナとイヌトウバナは花色が白色です。ヤマトウバナは、通常、茎頂に花序を1-3段ほど付け、花はまばらと云われていますが、イヌトウバナは花序が長く、輪状に5-10段くらい付ける、などの違いがあります。

081201_yamatoubana
 花冠は唇形で白色、長さ8-9mmで、下唇はよく発達し、3裂しています。筒部の内側には淡紅色の班があります。

続きを読む »

2014年8月11日 (月)

タカネマンネングサ

 タカネマンネングサ(高嶺万年草)。ベンケイソウ科マンネングサ属の多年草で、山や渓谷の湿った崖や岩肌に張り付くように生えています。一般的なマンネングサの開花時期(早春から初夏)に比べて、タカネマンネングサの開花は、はるかに遅くて真夏(6-8月)です。先般訪れた赤目渓谷では、このタカネマンネングサが見られました。

081101_takaneman
 茎の先に直径約1cmの黄色い5弁花を咲かせます。開花時のオシベの葯は赤色です。

続きを読む »

2014年8月 9日 (土)

トンボソウ

 トンボソウ(蜻蛉草)。ラン科トンボソウ属の多年草で、いわゆる野生ランの一種です。平地から低山の湿った林内などに生え、茎の高さは15-35cmほど。茎頂に淡緑色の花を穂状に多数つけます。地味な緑色の花は、玄人好みのランとも云えそうです。これらは、菌への依存度が高いものが殆どで,栽培可能な種は多くないそうです。トンボソウは、そうした中で珍しく栽培可能な種なんだそうですが、多くの都府県でRDB指定されていますので、山野での採掘は厳に慎みたいものです。

080901_tonbosou
 淡緑色の小さな花は、全く目立ちません。唇弁は長さが約3.5mmで、T字状に3裂します。距は長さ5mmほどで下に垂れ、側萼片は後方に反り返ります。

続きを読む »